2020年1月28日(火)放送の『林修の今でしょ!講座』。
『ウイルス・花粉…今怖いハウスダスト 危険な場所ワースト5&簡単!撃退法』というテーマで放送されました。
暖冬で例年より早く花粉が舞い始め、乾燥したこの季節。
新型コロナウイルスの肺炎患者が増加、ウイルスの脅威が迫ります。
さらに、日本人の2人に1人がアレルギーを抱えるいま、特に注意が必要なのが…ハウスダスト。
リビング、寝室、トイレ、キッチンなど家のいたるところに、普段見ることのできないハウスダストを可視化できる特殊なカメラを設置。
すると、危険な場所ワースト5が判明!
一体どこに、恐ろしいハウスダストが潜んでいるのでしょうか?
教えてくれるのは、病院清掃30年の掃除のプロフェッショナル、松本忠男先生。
放送内容をまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
第1位:エアコン
【ハウスダストを拡散するマシーンに!】
エアコンには、花粉・ウイルス・カビ・ダニなど、家中のほぼすべてのハウスダストが集結しています。
エアコンのスイッチを入れてみても、目ではなにも確認できません。
しかし、特殊カメラで見てみると…エアコンの送風口から大量のハウスダストが!
つい2週間前にエアコンの掃除をしたばかりなのに、一体なぜ?
それは掃除の仕方に問題がありました。
フィルター掃除の最後に…必ず水洗い。
たったこれだけで、ほとんどのハウスダストが激減するそうです。
大きいホコリをブラシでとり除いたあと、最後に水洗いしましょう。
フィルターは普段からこまめに水洗いすることで、より簡単に掃除できます。
第2位:トイレ
【危険な細菌増殖工場】
トイレは床はもちろん、壁にもハウスダストが結構たまっています。
・トイレットペーパーを巻くときに紙の繊維が舞う
・洋服を脱ぐときに摩擦でこすれて繊維が離脱する
・皮脂が落ちる
など
その一番の問題は…トイレを使用したときに飛び散った菌が、壁や床のハウスダストに付着すること。
トイレのハウスダストが特に危険な理由は、大腸菌や黄色ブドウ菌が付着することだといいます。
これらの菌は、ホコリをエサにどんどん増殖していきます。
ホコリなし…25万個
ホコリあり…316万個
資料提供:ライオン株式会社
※ポリプロピレン板上にモデルホコリ、菌、栄養分をのせフィルムをかぶせ、24時間培養
その数およそ12倍!
ホコリを放置することで、大腸菌などをどんどん繁殖させているんです。
ただし、トイレの掃除に掃除機を使うのは絶対にNG!
掃除機から出る排気でハウスダストを舞わせてしまいます。
また、トイレのドアを開けたまま掃除機をかけると、ハウスダストが他の部屋まで飛んでいき無意識に菌を触って口にしてしまうリスクも…
トイレ掃除は基本的には拭き掃除で行います。
さらに便利なのが100円ショップでも買える、ガラスの水をきるのに使うガラスワイパー。
このガラスワイパーのゴムの部分に、ハサミなどで約5mm間隔に切り込みを入れていきます。
すると水や洗剤などを付けなくても、ゴムの切れ目にハウスダストが刺さってどんどん連なっていき、最後にボコッと取れるんだとか。
1cm間隔だと隙間ができすぎて取れないので、5mm前後ぐらいがオススメとのこと。
・ガラスワイパーで拭きとる
・壁やテーブルなどにもオススメ
・トイレのものとは分けて使いましょう!
第3位:布団
【睡眠中に大量にハウスダストを吸い込んでいる】
確かに布団と言えば、ホコリが多いイメージがありますよね。
特殊カメラで寝室を見てみると…ハウスダストが部屋中に舞っていました!
さらに、睡眠中に鼻から大量のハウスダストを吸いこんでいたんです。
場合によっては、これが原因で気管支炎や肺炎、さらには布団についた花粉を吸いこんで花粉症が悪化する危険も…
布団から出るハウスダストを吸い込まないようにするには、寝る前に布団に粘着クリーナーをかけること。
布団の表面についたハウスダストを舞い上がらせないように、手で押さえながらゆっくりかけましょう。
たったこれだけで、空中に舞うハウスダストの量を劇的に減らすことができるんです。
ちなみにこの掃除法、花粉が増えてくるこの時期にやるとだいぶ違うそうです。
ただし、掃除機で吸ったり外で叩いたりするのは逆効果!
布団の繊維がどんどん傷んできて、それが出てくることで新たなハウスダストの原因になります。
また、布団の口元にバスタオルをかけて定期的に取り替える方法も有効なんだそう。
・布団の表面を粘着クリーナーで掃除
・掃除機で吸わない
・布団を叩かない
第4位:壁
【壁に張り付くハウスダストの大群】
壁には空気中に漂っていた、より細かいハウスダストがこびりついていました。
一見キレイに見える壁も…ブラシで軽く払っただけで大量のハウスダストが!
ではなぜ、ハウスダストが壁につくのでしょうか?
ハウスダストは人の動きでできた風で壁の方に移動します。
そして、壁についたハウスダスト同士が手をつなぐように重なり合って、さらにたまっていくんです。
それでつききれなかったものが下に落ちていくので、壁沿いの床はホコリがすごく多いんだそう。
壁のハウスダストは乾拭きで取れるそうです。
さらに、バケツに張った水に柔軟剤を混ぜてから拭くと、ハウスダストがたまりにくくなるんだとか。
あとは布巾をキツく絞って優しく壁を拭くだけ。
壁と空気がこすれ合うと“静電気”が発生し、ハウスダストを吸い付ける原因になります。
柔軟剤に含まれる成分は、その静電気の発生を抑えてくれる効果があるんです。
また、加湿器は静電気を抑えるだけでなく、ハウスダストの舞い上がりも抑えてくれるので有効です。
加湿器を置くときは蒸気が結露になりやすい窓際は避け、できるだけ部屋の真ん中に置きましょう。
・壁は最初乾拭き
・柔軟剤で水拭きすると予防に!
第5位:じゅうたん
【動くだけで舞い上がるハウスダスト】
家族全員が集まるため、外から持ち込んだホコリや菌、人から落ちた皮脂や食べこぼしなど、さまざまなハウスダストが集まるじゅうたん。
特殊カメラで見てみると…歩くたびに大量のハウスダストが!
実は、ただ掃除機をかけるだけではダメなんです。
ポイントは、掃除機をゆっくり後ろに引くこと。
・下がるときに意識しながらゆっくり動かす
・だいたい1秒間に20cmくらいのスピードで
掃除機の回転ローラーは一般的に前回転です。
後ろに引くと回転ローラーの力に引く力が加わるため、前に動かすときと比べてより多くのゴミをかき出すことができるんです。
いろんなメーカーの掃除機の説明書を見ても「じゅうたん:引くときにごみがよく取れます」と記載されています。
また、ゆっくり掃除機をかけることで、ハウスダストを舞い上がらせないという効果も。
フローリングの場合は、雑巾やモップで絡めとるように乾拭きするのが良いとのこと。
乾いたハウスダストに水をつけてしまうと張り付いてしまい、あたり一面にこびりつかせてしまう原因になるんです。
松本先生いわく『乾いているものは乾いた状態で回収していくのが基本』ということでした。
窓を開けるのは、掃除がすべて終わってから。
風でハウスダストが舞い上がってしまいます。
・掃除機はゆっくり引いてかける
・窓を開けるのは掃除が終わってから
ハウスダストによる体の不調や病気
教えてくれるのは、山西クリニック院長で医学博士の山西敏朗先生。
アレルギーによる
・くしゃみ
・鼻水
・鼻づまり
・せき
・目のかゆみ
・皮膚の炎症・かゆみ
・喘息
・気管支炎
・肺炎
・いびき
・睡眠時無呼吸症候群
など
・衣類の繊維
・抜け落ちた髪の毛
・ペットなど動物の毛
・人間の皮脂
・人間の唾液
・食べこぼしカス
・布団などの綿ぼこり
・花粉
・砂ぼこり
・カビ
・菌
・ダニの糞・死骸
など
山西先生によると『花粉症だと思っていたら、実はハウスダストが原因だった』という患者さんの実例もあるそうです。
家の掃除をしっかりやることで、次のシーズンには症状が出なくなったそうです。
また、インフルエンザウイルスは床に落ちると乾燥し、ハウスダストと一緒に再び空気中に舞い上がります。
インフルエンザなどのウイルスは、乾燥してもおよそ24時間は生きているんだとか。
今話題になっている新型のコロナウイルスによる肺炎。
このコロナウイルスも、ハウスダストと一緒にいろんなところに舞っている可能性があるんだそうです。
おわりに
ハウスダスト、正しいやり方で徹底的に除去しておきましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。