2022年9月13日(火)放送の『マツコの知らない国産チーズの世界』。
チーズプロフェッショナル協会副会長の坂上あきさん厳選、北海道・那須・広島・長野・佐賀・蔵王など全国のおすすめ国産チーズを紹介します。
テレビの放送内容とネット通販お取り寄せ方法をまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
マツコの知らない日本チーズの世界
衰退していると言われる日本産業の中で、世界と渡り合えるようになってきた日本の国産チーズ。
2015年には本場フランスの権威あるチーズ品評会で、約600種類の中から日本のチーズがアジアで初めて最高金賞を受賞しました。
欧州…香り・刺激などクセが強め
日本…クセが少なく旨味が強い
日本チーズはマイルドでさまざまな旨味が絡み合い、欧米人には初体験の味なんだそう。
そこでこれまで1000種類以上のチーズを食べてきたチーズプロフェッショナル協会副会長の坂上あきさんが日本全国から厳選したおすすめの国産チーズを紹介します。
欧米と日本のラクレットチーズ食べ比べ
坂上あきさんおすすめの欧米と日本のラクレットチーズを紹介します。
【フランス】ラクレット「モンス熟成」
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熟成中に塩水で何度も洗うことで塩水がリネンス菌の繁殖を促進し、納豆のような独特な香りに仕上げています。
【日本】十勝ラクレット「モールウォッシュ」
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北海道・十勝のモール温泉水で洗うことで、温泉水が熟成を穏やかにする効果があるんだそう。
味の違いを生む大きな要因は硬水(欧州)と軟水(日本)の違い。
軟水の土地の方が微生物の種類が豊富で活発に活動できるんです。
もう一つの違いが牛乳、日本は飲む用の牛乳がありますが、欧州は牛乳をそのまま飲まずチーズ用の牛乳がほとんどなんだそう。
欧州のジャージー牛で作る牛乳は脂肪分が多くコクのあるチーズ作りに最適。
一方、日本のホルスタインで作る牛乳は低脂肪でさっぱりしたチーズに。
世界が驚愕した日本チーズ
チーズ工房は今や日本全国に300以上あります。
そこで坂上あきさんおすすめ、世界が驚いた絶品の日本チーズを紹介します。
【沖縄】チーザニスタ「リトルアイランドティリーマリネード(牛)」
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ギリシャのチーズ「フェタ」をオイル漬けにしました。
そのままピックに刺してワインのお供にしてもおすすめ。
【栃木】チーズ工房那須の森「森のチーズ長熟」
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栃木県那須塩原市にある「チーズ工房 那須の森」、2008年に先代の落合さんが独自にチーズを研究し作った工房です。
「森のチーズ長熟」は世界最古のチーズの品評会「ワールドチーズアワード2019」で約3800種類の中から最高金賞に選ばれた逸品。
世界が驚いたポイントはミルク感を残す独自の熟成方法。
ゴーダやコンテなど様々な製法をミックスし、日本独自のカビや酵母菌がいる熟成庫で8か月以上熟成させています。
さらに最初の2か月は毎日塩水で洗い拭き、雑菌を取って微生物の環境を整えるこだわりよう。
日本人ならではの細かい作業がおいしいチーズを作る秘訣。
複数の製法を組み合わせることで熟成してもしっとり感を残した国産チーズです。
おすすめ料理…チーズフォンデュにすることでさらにミルキーがアップします。
【広島】三良坂フロマージュ「富士山炭」
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広島県三次市、標高300mの山間部にある「三良坂フロマージュ」、2004年に松原夫妻が経験ゼロから始めたチーズ工房です。
ヤギのチーズで作る「富士山炭」は今年2022年に開催された「ワールドチャンピオンシップチーズコンテスト」で金賞を受賞した逸品。
本場ヨーロッパのヤギのチーズは独特の獣臭がしますが、三良坂フロマージュのものは臭みがほとんどない上、ヤギのチーズでは珍しく口の中でとろける食感に仕上がっています。
松原さんはヤギのチーズを作るため、16年前から自ら山を切り開いて山地酪農を開始。
ストレスのない飼育法で本場を超えるミルクを作ることに成功しました。
また海外の本場ではヤギのミルクをそのままチーズにしますが、三良坂フロマージュではミルクを20℃ほどで30分ほど低温殺菌することで雑味のないとろけるチーズに仕上げています。
濃厚なミルクが栗のようなホクホク感を生み出している国産チーズです。
おすすめ料理…トースターなどで焼くと食感がふんわりして香りが立ちます。
他にもサラダやバゲットと合わせるのもおすすめ。
【長野】アトリエ・ド・フロマージュ「ブルーチーズ」
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長野県東御市にある「アトリエ・ド・フロマージュ」、1982年創業の老舗チーズ工房です。
この辺りは雨が少なく昼夜の寒暖差が激しいため、フランスのブルゴーニュ地方と気候が似ておりチーズ作りに最適な土地と言われています。
「ブルーチーズ」はチーズ職人の塩川さんが2012年に開発し、本場フランスの品評会「モンディアル・デュ・フロマージュ」で最高金賞を受賞しました。
ブルーチーズはミルクを発酵させ粒状に固め、型に入れ、水分を抜いていき、3か月熟成させ中の空洞に青カビを繁殖させていきます。
世界が驚いたポイント…本場の職人も知りたがる「カビを生み出す空洞の作り方」。
チーズの穴の量を調整してカビの生える面積を増やし、脂肪を分解させることで旨みや滑らかな食感を出しています。
さらに青カビから刺激が出る前に熟成を止めることで食べやすく仕上げています。
おすすめ料理…リゾットにすることでブルーチーズの美味しさを最大限に味わうことができます。
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チーズリゾットの作り方…生米を炒め、ブイヨン・生クリームを加えて煮立てる。ブルーチーズ・セミハードチーズを加える。さらにカマンベール・パルミジャーノを加えひと煮立ちさせれば出来上がり。
工房併設のレストラン「リストランテフォルマッジオ」のメニュー「当店名物チーズのリゾット」として食べることができます。
また、ブルーチーズを使った人気のピザ「クワトロピッツァ」もお取り寄せも可能です。
世界に肩を並べる日本のデザートチーズ
デザートチーズとは本場ヨーロッパには昔からあるフルーツなどで甘みを足したスイーツのようなチーズのこと。
たとえばチーズの中にクランベリーやアプリコットやレーズンを混ぜ、フルーツの甘みを出したチーズ。
そこで坂上あきさんおすすめ、日本人のアレンジ力がすごい世界レベルのチーズデザートを紹介します。
【佐賀】ナカシマファーム「ブラウンチーズ」
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佐賀県嬉野市にある「ナカシマファーム」、もともと祖父の代から酪農家をやっており、3代目の中島さんが2012年にチーズ作りを開始。
チーズを作るときに出る液体「ホエイ」をベースに、ミルクを加えて煮詰めて固めたものです。
ホエイには牛乳の糖「乳糖」がたっぷり含まれているので、砂糖を入れていないのに甘くキャラメルの様な味わい。
世界と肩を並べるまで美味しくしたアレンジポイントは、本場が入れる生クリームを入れず、混ぜ方や温度を工夫することでチーズの風味を最大限に活かしているところ。
またホエイのミネラルが塩味となり乳糖の甘味を引き立てています。
本場ノルウェーの人たちにも「これすごい美味しい」と評価される逸品です。
【北海道】ニセコチーズ工房「二世古 雪花 パパイヤ&パイナップル」
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北海道虻田郡ニセコ町にある「ニセコチーズ工房」、2代目の近藤さんが開発したのが「雪花」です。
ラム酒に漬けたパパイヤとパイナップルのドライフルーツをまぶしたデザートチーズ。
ミルクに生クリームを入れて作るブリアサヴァランがベースになっています。
世界と肩を並べるまで美味しくしたアレンジポイントは、発酵バターにも使われる乳酸菌を混ぜていること。
まるでチーズケーキのような甘みと滑らかさを実現しています。
【蔵王】蔵王酪農センター「麹チーズ蔵(KURA)」
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世界初!日本独自の麹で熟成させた国産チーズです。
3年間の苦労の末に実用化されたという業界念願の日本チーズ。
酒粕をミルクに入れて熟成させることでお酒のような和風の風味に仕上げています。
おわりに
日本全国のおすすめ国産チーズ、ぜひ参考にしてみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。