2020年1月25日(土)放送の『世界一受けたい授業』。
『若い人こそ食べてほしい!激ウマ!簡単!ぽっかぽか!血管が元気になる健康鍋』というテーマで放送されました。
寒さがこたえる今の時期…体を芯からぽっかぽかに温めてくれる鍋。
教えてくれるのは、日本獣医生命科学大学客員教授・栄養士の佐藤秀美先生。
「鍋は血管病の予防に大きな効果があるんです」
「野菜を煮るとボリュームが減るので、鍋にするといろいろな野菜をたっぷり食べられます」
1位 がん
2位 心疾患
3位 老衰
4位 脳血管疾患
5位 肺炎
厚生労働省 平成30年人口動態統計より
日本人の死因2位の心疾患(心筋梗塞など)や4位の脳血管疾患は、いずれも硬くなった血管が詰まったり破裂することで起きてしまう病気。
話題の本『血管が若返る クスリになる健康鍋』を監修した、新小山市民病院院長の島田和幸先生(71歳)。
「鍋料理は植物繊維とたんぱく質がたっぷり摂れて、血管が硬くなるのを抑えられる最高の治療薬なんです」
「若いうちから食事に気をつけないと、血管が硬くなります」
放送内容をまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
発酵トマトチーズ鍋
血管を硬くする大きな原因のひとつ、ストレス。
「たとえば、ここから寒いところに出たら、それだけで『寒っ!』って思いますよね。それだけでもうストレスなんです」
「人はストレスを受けると、体内で活性酸素というものが発生するんです」
答えは…トマト
トマトに豊富なリコピンは、血管によくない活性酸素の働きを抑えてくれます。
しかも、加熱すると吸収力が3~4倍ほどもアップ!
答えは…塩分
「アボカドにはカリウムが豊富に含まれています」
「カリウムは高血圧と動脈硬化の大敵である塩分を、尿と一緒に外に出してくれる頼もしい味方なんです」
【発酵トマトチーズ鍋の作り方】
材料(1人前)
・水…1カップ(200ml)
・発酵トマト…トマト500g(中玉4個)
・塩…5g(トマトの量の1%)
・タマネギ…1/2個
・鶏むね肉…200g
・しめじ…1パック
・ブロッコリー…1株
・アボカド…1個
・ミックスビーンズ…50g
・ブラックペッパー…適量
・ナチュラルチーズ…60g
【発酵トマト】
1.トマトを1cmの角切りにする
2.保存容器にトマト・塩を入れて混ぜ、フタをして常温で冬は2日(夏は1日)置く
3.トマトから空気の泡が出てきたら発酵完了、冷蔵庫で保管する(約2週間保存可能)
【発酵トマトチーズ鍋】
1.鶏むね肉・ブロッコリーは一口大に切る、タマネギ・アボカドは薄切りにする、しめじは石づきを切り落としてほぐす
→鶏むね肉・ブロッコリー・タマネギは抗酸化成分が豊富
2.鍋に発酵トマト・水を入れ、強火で温める
3.沸騰したら中火にして、鶏むね肉を入れる
4.タマネギ・しめじ・ブロッコリー・アボカド・ミックスビーンズを入れる
→大豆製品のミックスビーンズは彩り鮮やか
5.ブラックペッパーを適量振りかけ、ナチュラルチーズをまぶして溶けるまで煮れば出来上がり
サバ味噌煮缶鍋
答えは…青魚
「イワシ・アジ・サバなどです」
「若いうちから習慣づけた方がいいので、週3回は食べるようにしましょう」
血管が硬くなる原因のひとつが、塩分の摂りすぎ。
「塩分を取りすぎると、濃度を保とうと血管が水分を余分に取り込むため、血液の量が増えて圧がかかり、血管の内側の細胞(内皮細胞)を傷つけるのです」
高血圧になるうえ、余計な塩分は血管の壁に入り込んで血管を硬くする原因にも。
硬くなった血管は、ある日突然…
脳の血管が切れると脳出血に。
血管が硬くなるもうひとつの原因が、お肉などの脂質やご飯など糖質の摂りすぎ。
太ることで悪玉と言われるLDLコレステロールが増え、傷ついた血管の細胞に入ります。
するとプラークと呼ばれる出っ張りができて、血管の内部がせまくなり血栓などで詰まってしまうのです。
脳で詰まれば脳梗塞、心臓で詰まれば心筋梗塞に。
青魚に含まれるEPAは、血管をやわらかくして血栓ができにくくする働きもあるんです。
「大豆製品に含まれる豊富なたんぱく質は、傷ついた細胞を補修する働きがあるうえ、悪玉と言われるLDLコレステロールを減らす働きがあるので毎日食べてください」
【サバ味噌煮缶鍋の作り方】
材料(1人前)
・無調整豆乳…2カップ(400ml)
・サバ味噌煮缶…1缶200g
・カレー粉…小さじ1杯半
・ニンジン…1/2本(200g)
・キャベツ…1/4カット(300g)
・小松菜…200g
・厚揚げ…3/4個
・まいたけ…1パック(130g)
1.キャベツ・小松菜はざく切りにする、ニンジンは短冊切りにする、まいたけは手でほぐす、厚揚げは食べやすい大きさに切る
2.鍋に無調整豆乳を入れ、沸騰させないように弱火で温める
3.サバ味噌煮缶・カレー粉を入れて軽く混ぜる
→カレー粉は塩分が少なくても物足りなさを感じなくさせる効果
4.キャベツ・ニンジン・厚揚げ・まいたけ・小松菜を入れて煮れば出来上がり
→食物繊維は血糖値の上昇を抑える
海鮮みぞれ鍋
「寝始めから3時間の間に活躍するのが、成長ホルモンです」
「成長ホルモンは日中の活動で受けた、さまざまなストレスによる血管のダメージを修復してくれます」
あさりと鮭に含まれるビタミンB12は、睡眠のリズムを整える栄養素。
エビのグリシンは睡眠改善に役立ちます。
豆苗に豊富なビタミンB1は、精神を安定させる効果が期待できるのでオススメです。
木綿豆腐の原料である大豆の栄養成分のセリンは、睡眠改善効果が期待できます。
【海鮮みぞれ鍋の作り方】
材料(1人前)
・水…2カップ(400cc)
・白菜…1/4カット
・ブラックタイガー…6尾
・紅鮭…2切れ
・しいたけ…4個
・長ネギ…1/2本
・木綿豆腐…1/2丁
・あさり…200g(大きめ)
・豆苗…パック
・大根…1/2本
・ポン酢…食べるときに少々
1.白菜はざく切りにする、しいたけはかさを厚めに切る、長ネギは筒切りにする、豆腐は一口大に切る、大根はすりおろす
2.ブラックタイガーの殻・ワタ、紅鮭の皮を取ってカットする
3.鍋に水・砂抜きしたあさりを入れてフタをして、口が開くまで強火で煮る
4.あさりを一旦あげて、白菜を入れる
5.紅鮭・ブラックタイガー・長ネギ・豆腐・しいたけ・豆苗・あさりを入れ、すりおろした大根をのせて煮れば出来上がり
6.器に盛ってポン酢をかけて食べる
健康鍋を1週間食べ続けた結果は?
今回紹介した健康鍋を、普段から血圧が高い藤原知道さん(51歳)と鈴木美佐子さん(58歳)の男女2人に、1週間毎晩食べてもらいました。
その結果…
血糖値…112→98
血管年齢…74歳→68歳
このまま続けていけば、やわらかい健康な血管になっていくでしょうとのことでした。
おわりに
寒い季節、健康鍋を食べて血管を若々しく保ちましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。