2022年5月21日(土)放送の『世界一受けたい授業』。
「高校でお金の授業が必修化!知らないとマズい今日から得するお金検定」というテーマで放送されました。
知って得するお金の知識について教えてくれるのは税理士の大河内薫先生(39歳)です。
放送内容をまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
知って得するお金検定
2022年度から全国の高校の家庭科授業で金融教育がスタートします。
成年年齢の引き下げで4月から18歳で親の同意なくクレジットカードを作ったり住宅ローンを組めるように。
一生の間には結婚・出産・進学などさまざまなライフスイベントがあり、それぞれにお金がかかることなどが教科書で説明されています。
その備えとして資産形成の大切さも教えているんです。
そこで金融教育の教科書を例に税理士の大河内薫先生が解説する「知って得するお金検定」を紹介します。
老後の費用
答えは…5000万円以上
総務省によると夫婦で年間約250万円×22年=約5500万円必要になります。
そのうち約4600万円は年金で補えますが、毎年40万円ほど不足してしまうんです。
つまり老後に備えて若い頃から資産形成が必要になってくるということ。
クレジットカード
答えは…リボルビング払い(リボ払い)
リボ払いは毎月の支払いを5000円などに決めて利用代金の残高が無くなるまで定額で支払い続ける方法です。
たとえば4万円の服と6万円の服を買ったとき、一括払いの場合は翌月引き落としなので高額だとやりくりが大変ですが支払いは終わります。
一方リボ払いの場合、15%ほどの利息がかかりますが、支払い額が1万円など一定なので毎月の支払いはラクになります。
しかし追加で利用すると支払いがいつ終わるのか分かりにくくなり、利息もかかり続けるので注意が必要です。
お笑い芸人の餅田コシヒカリさんはカード契約の際に一括払いとリボ払いの違いをよく理解しておらず、いつの間にか利用料金すべてがリボ払いになる設定になっていたんだそう。
カードの利用額30万円に対して支払い額は月々8000円のリボ払いに。
仮にこれを利率15%の一般的なリボ払いで返した場合、返済回数は51回、利息は10万7505円もつくことになり、借金を完済するのになんと4年もかかる計算です。
そのせいで次第に支払いも滞っていき、ついにカードが使用できなくなったんだそう。
その後リボ払いに気づいて返済方法を変更したことで1年で完済したそうです。
子どものスマホ課金
ここ数年で小中学生や高校生によるオンラインゲームでの課金トラブルが約3倍に急増しています。
小学生が150万円以上課金して親に隠していたケースも。
答えは…支払わなくていい
未成年の場合は保護者の同意を得ずにした行為は取り消すことができると民法で決められています。
ただし「成人だ」など嘘を吐いていないことなど、適用にはいろいろな要件があります。
※お困りの際は「消費者ホットライン」にご相談ください。
生涯の経済生活
生涯の三大支出…教育資金・住宅資金・老後資金について早いうちから考える必要があります。
高校の授業でも将来購入したい住宅について…
学校の先生「どの物件ですか?」
学校の先生「月々の返済は?」
学校の先生「すごいビジョンを持ってる、素晴らしい!」
それぞれのライフプランに合ったお金の管理が大切なんです。
税制優遇制度
答えは…市販の医薬品
「セルフメディケーション税制」は国が指定した医薬品を年間合計で1万2000円以上払った場合に税金が優遇されるという制度です。
風邪薬・解熱剤・頭痛薬などレシートに記載された医薬品名の横に★印がついているものが対象商品です。
※レシートを保管し確定申告を行ってください。ただし申告には条件があります。
資産形成
今年4月から高校教育に加わった金融教育ですが、まったく新しく入った項目が「家計資産の形成」。
教科書ではまず「預貯金は元本割れはないが収益性が低い」こと、一方「株式は高い収益を上げる可能性はあるが元本保証がないためハイリスク・ハイリターン」と紹介されています。
その上で教育資金・住宅資金・老後資金などを予測して貯蓄や運用で着実に備えようと教えています。
100万円を銀行の普通預金に1年預けると利息は10円、ATMを時間外に1回使うだけで手数料がかかりすぐにマイナスに。
投資のリスクをきちんと知った上で積極的に資産形成をする必要があります。
答えは…110万円より多い
1年後には110万4080円になる計算です。
100万円を年利2%で運用すると1年後には100万×1.02=102万円。
2年目の利息は利息を含めた102万円に対してつくので、102万円×1.02=104万400円に。
その後は元本に利息がのって雪だるま式に成長していく、これが資産運用の基本「複利」という考えです。
「投資=怖いというのは日本の特徴です。たとえば年金は僕たちが納めたものを投資で運用して増やしているんです。政府自体が投資を選んでいるわけです。政府の投資は非常に上手くいっていて、運用を始めて以来約20年で100兆円以上の利益が出ています。ホームページでその内容を公開しているので僕たちもそれを参考にして投資をすると、ちょっとずつ上手くいくんじゃないかと思います」
お小遣いでお金教育
さいかなさん一家ではお小遣いでお金の教育をされています。
4年前、娘さんが小学校4年生のときから「お母さん銀行」で複利の教育を始めたんだそう。
その内容は「お小遣いの残りをお母さん銀行に預けると翌月10%の利子がつく」というようなもの。
「翌年に娘さんが気づいたとき『あれ!?お母さん銀行にいっぱい預けると10%のお小遣い(利息)が増える。だったら手元にあるお金500円以外を全部お母さん銀行に預けよう』。利子とかを子どもに教える教育でやってらっしゃる」
ゲストの厚切りジェイソンさんもお年玉を使って娘さんたちに同じような複利教育を行っているそうです。
トラブルの対処法
教科書には安易に商品やサービスを買おうとしてトラブルになった場合の対処法が紹介されています。
答えは…通信販売
クーリング・オフは不意打ち的な取引などから守る制度です。
通信販売の場合、購入を充分に検討する時間があるためクーリング・オフはできません。
ネットショッピングも同じです。
またここ数年で消費者からの相談が10倍近くに激増したのがフリマアプリです。
お店での買い物や通信販売と違ってフリマアプリでの買い物はあくまでも個人間の取引です。
クーリング・オフは適用されませんし、トラブルが起きた場合も当事者同士で解決しなければいけないので注意が必要です。
悪質通販サイトの見分け方
消費者トラブルで年々増加しているのが悪質通販サイトです。
日本サイバー犯罪対策センターによると2021年の悪質な通販サイトの通報が1万7717件、前年の約1.7倍以上に。
答えは…支払方法
怪しいサイトは銀行振込のみの場合が多いのが特徴。
たとえば銀行振込で前払いさせて商品は送らないなど。
一方でクレジットカード支払いの場合は後から返金処理ができるので犯人には都合が悪いんです。
悪質通販サイトの見分け方は他にも…
・URL…「http://~」httpの後に“s”がついていないものはセキュリティが低いサイトです。
・文章が不自然…「信頼と実績の1999創業!直輸入で安いく買える!」とった文章や旧字体が出てくる文章など。
・値段が極端に安い…新作なのに80%オフなど。
・住所が不正確…所在地が「東京都港区」で終わっているなど。
などのチェックポイントがあります。
おわりに
今日から得するお金検定、ぜひ参考にしてみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。