2022年6月18日(土)放送の『世界一受けたい授業』。
専門家が教える!睡眠改善 内臓脂肪減少 美肌 歯周病ケア 免疫向上などお悩み別ヤクルト&ヨーグルトを紹介します。
いつ食べるのがいい?どのくらい食べていい?同時に何種類も食べていい?などすべて解説!
教えてくれるのは「LG21」や「R-1」などのヨーグルト研究にも携わった乳酸菌・ビフィズス菌の第一人者、東北大学名誉教授の齋藤忠夫先生です。
あなたに合う乳酸菌&ビフィズス菌がきっと見つかりますよ。
放送内容をまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
専門家が教えるお悩み別の乳酸菌・ビフィズス菌の選び方
今、乳酸菌とビフィズス菌が大ブームになっています。
商品数も増え続け、その市場規模は右肩上がりで約8000億円までに成長しているんだそう。
乳酸菌は小腸、ビフィズス菌は大腸に多く住み、腸内環境を整えてくれる二大善玉菌です。
中でも乳酸菌はここ20数年で「内臓脂肪を減らす機能」や、ビフィズス菌でも「花粉・ホコリ・ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減する機能」など優れた菌が続々と発見。
それらを高濃度に配合したヨーグルトが増えました。
そこで専門家が教えるお悩み別の乳酸菌・ビフィズス菌の正しい選び方を紹介します。
乳酸菌・ビフィズス菌の基礎知識
人間の腸内には1000種類以上、約60兆個(重さ1~2kg)もの腸内細菌が住んでおり、それを腸内フローラ(花という意味)と呼んでいます。
善玉菌が2割、悪玉菌が1割、日和見菌が7割とされ、発見され名前が付いているのが全体の1%ほど。
善玉菌の一種である乳酸菌は400種類以上、ビフィズス菌は約90種類存在しています。
乳酸菌やビフィズス菌は酸に弱いものが多く、胃酸や胆汁で溶かされてしまい生きたまま腸に届かないのが多いんだそう。
そこで役立つのが機能性ヨーグルト。
ヨーグルトや牛乳は乳酸菌やビフィズス菌を乳タンパク質で包み込んで胃酸などから守り、効果的に腸まで届けてくれます。
乳酸菌を飲むタイミングと期間
乳酸菌は何を目的にするかで摂取する時間も違ってきます。
・乳酸菌・ビフィズス菌を多く摂りたい→食後
・免疫機能に役立つ→夕食後
・睡眠の質を高めたい→朝食後
免疫機能に役立つ乳酸菌を摂取するおすすめのタイミングは夕食後。
起床から15~19時間後、腸の細胞が修復される腸のゴールデンタイムがやってきます。
朝7時に起きた場合、夜10時~深夜2時がゴールデンタイムです。
食べてから乳酸菌が腸に届くのに4時間ほどかかるため、夕食後に食べるのが良いとされています。
またヨーグルトの原料である牛乳の中にはアミノ酸トリプトファンが多く、夜までに睡眠ホルモンのメラトニンやセロトニンが生成されるので、睡眠の質を高めたい場合は朝に摂るのがおすすめです。
さらにヨーグルトは脂肪が少ない食品と一緒に摂るのが◎。
脂肪が多い食品を食べると胆汁酸が多く分泌されるので、乳酸菌を溶かしてしまいます。
【睡眠の質を良くする】ヤクルト1000
ヤクルト1000には乳酸菌シロタ株が多く含まれています。
バイオリニストの高嶋ちさ子さんはヤクルト1000を飲み始めてから睡眠の質が良くなったんだそう。
腸は脳との間にある迷走神経を通じてお互いの情報を交換し合っています。
乳酸菌シロタ株が腸からこの神経系に緩やかに作用することで脳の交感神経の高まりを抑制し、ストレスを和らげて睡眠の質を高める機能があると考えられています。
【メンタル&睡眠改善】乳酸菌 YRC3780株
コーカサス地方発祥の発酵乳「ケフィア」から見つかったYRC3780株という乳酸菌は、よつ葉乳業と北海道大学による研究によりストレス応答と睡眠の質を改善する効果があることが判明しました。
実験では心理的なストレスを与えられた際のストレスホルモン「コルチゾル」の濃度が低下。
このストレス応答改善が睡眠の質とメンタルヘルスを改善する可能性が示唆されました。
【免疫力維持】乳酸菌 L.ラクティス プラズマ
免疫機能の維持に役立つのが乳酸菌L.ラクティス プラズマ、通称「プラズマ乳酸菌」です。
プラズマ乳酸菌は免疫の司令塔と言われる樹状細胞に直接働きかけることで、健康な人の免疫機能の維持に役立つことが報告されています。
【整腸作用】ビフィズス菌 BB-12
現在分かっている約90種類のビフィズス菌のうち人間の腸内で検出されるのは約10種類あります。
ビフィズス菌の主な効果は整腸作用、酢酸という殺菌力の高い酸を作ることで悪玉菌をやっつけて腸内のバランスを整えてくれます。
しかし腸内のビフィズス菌は年を取るごとに年々減少し、50代になればその数は乳幼児の100分の1に。
ビフィズス菌BB-12は胃酸に強く、生きたまま腸に届いてお通じを改善する機能性があることが科学的に報告されています。
【記憶力維持】ビフィズス菌 MCC1274
ビフィズス菌 MCC1274は健常な中高年の方の加齢に伴い低下する認知機能の一部である記憶力や空間認識力を維持する働きが報告されています。
認知機能を維持することが報告されたのはビフィズス菌では世界初。
緊張するとお腹が痛くなるように、脳と腸は密接な関係があり「脳腸相関」と呼ばれています。
この脳と腸の密接な関係を調べる中で発見され、これらの効果が認められました。
【歯周病ケア】L8020乳酸菌
歯周病が気になる場合に効果的なのがL8020乳酸菌です。
L8020乳酸菌は広島大学の二川浩樹教授が2008年に発見しました。
歯周病や虫歯になったことのない健常な子どもの口の中から発見されたんだそう。
歯周病の予防など口腔内環境を良好に保つ働きを助けてくれる乳酸菌です。
【肌の潤いを保つ】植物性乳酸菌ラブレ
肌の潤いをサポートする乳酸菌がラブレ菌です。
1992年に京都パストゥール研究所の所長だった故・岸田鋼太郎理事長が発見しました。
すぐき菜と呼ばれるカブから作られる京都の漬物「すぐき漬け」から採取された乳酸菌です。
便秘をすると悪玉菌が増加、放出された毒素が血管をまわることで肌荒れの原因に。
ラブレ菌はすっぱい漬物から採取された乳酸菌なので胃酸に強く、腸まで届いてお通じや腸内環境の改善に役立ち、肌の潤いを守ることが報告されています。
【内臓脂肪を減らす】ガセリ菌SP株
内臓脂肪に悩む方に効果的なのがガセリ菌SP株です。
食事と一緒に摂取することで肥満気味の方の内臓脂肪を減らす機能があることが報告されています。
1990年代に健康な日本人のお腹の中から発見されました。
食事で摂取した脂肪の周りをガセリSP株が取り囲み、脂肪の塊を大きくすることで消化酵素の働きが抑えられるため、腸管からの脂肪の吸収がされにくくなるんです。
もともと人間の腸管から見つかった乳酸菌なので小腸に住みつきやすく、腸内で長くとどまってくれます。
【プリン体・尿酸値抑制】PA-3乳酸菌
PA-3乳酸菌は食後の尿酸値の上昇を抑制してくれる乳酸菌です。
痛風を引き起こす原因のプリン体は分解されて尿酸として体内に溜められた後、最終的には排出されます。
しかし暴飲暴食でプリン体が多くなると尿酸が結晶化し、尿管結石や通風の原因になってしまいます。
PA-3乳酸菌は腸内で余ったプリン体をエサとして食べることで分解し、血中の尿酸値の上昇を抑えて痛風を防いでくれます。
おわりに
お悩み別の乳酸菌・ビフィズス菌の選び方、ぜひ参考にしてみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。