2019年12月10日(火)放送の『この差って何ですか?』。
『予防接種は関係なし!インフルがうつる人とうつらない人の差』というテーマで放送されました。
インフルエンザの患者数は毎年推定1000万人!
人はインフルエンザウイルスを鼻や口から吸いこんでしまうと、そのウイルスが喉の奥にある細胞内に入り込むため、インフルエンザにかかってしまうんです。
でもインフルエンザに感染した人と同じ部屋にいたとしても、インフルエンザがうつる人とうつらない人がいますよね。
では、なぜこのような差が生まれるのでしょうか?
教えてくれるのは、国立感染研究所の長谷川秀樹先生。
「インフルエンザがうつる人とうつらない人の差が、『予防接種を受けた人と受けていない人の差ではないか?』と思っている方もいらっしゃるかもしれません」
「予防接種は感染したときの重症化を予防するのが主な目的になっているので、予防接種をしたからといってかからなくなるわけではないんですね」
「インフルエンザがどのようにうつるかという感染ルートを正しく理解しているかどうか、というところでうつるかうつらないかという差が生まれてきます」
放送内容をまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
インフルエンザの主な感染ルート
①飛沫感染
「インフルエンザの感染ルートには主に2つあります。まず1つは飛沫感染というものが重要な感染ルートになります」
「飛沫感染はインフルエンザにかかっている方が、くしゃみや咳でしぶきを出します。それを吸いこんで感染してしまうというのが飛沫感染のルートです」
「どれくらい飛ぶかというのを実験したんですが、最大3mですね。ですからその範囲に入ると感染する可能性が高くなるということです」
②接触感染
「接触感染というもので、例えば手にくしゃみやせきなどを受けてそのまま握手をするとか。もしくは物を介して、例えばくしゃみをして物を持ちます。次に持った方が鼻をほじるとか」
インフルエンザウイルスは接触感染でどれくらい広がる?
番組では長谷川先生立ち合いのもと、検証を行いました。
協力してもらったのは、80歳のおばあちゃんから5歳の双子まで幅広い年齢層がそろった、小阪さんご一家の7名。
この塗料、普通は目には見えないのですが、周りを暗くしブラックライトを当てると…
塗料のついた部分が白く光る蛍光塗料なんです。
お父さんには普段通り生活してもらい、他の家族にはお父さんの手に蛍光塗料がついていることは伝えず、2時間後に蛍光塗料が家族のだれに付いているのか検証しました。
途中、双子の兄弟はお父さんの手に直接触れましたが、他の家族はお父さんに直接触れることはありませんでした。
そして2時間が経過。
この2人は、手にはもちろん顔にまで蛍光塗料が付いています。
「小さい子は目や口の周りをよく触るので、そういうところにやはり付いていましたね」
では、お父さんと直接触れていない他の人たちはどうでしょうか?
なんと!3人とも顔に付いていたのです。
では、なぜお父さんに直接触れていないのにこれほどまで付いてしまったのでしょうか?
まずは蛍光塗料が一番顔に付いていたお姉ちゃん。
実はお父さんが部屋を出ていったあと、お姉ちゃんも部屋を出ていったのですが…
そのとき、お父さんが触れたドアノブにお姉ちゃんも触れてしまっていたのです。
では、なぜあれほどまでに顔に付いていたのかというと、
「一番上のお姉ちゃんは髪の毛が長いので、手でよく髪の毛を触っていましたよね」
続いて妹の場合、蛍光塗料が付いた双子とキャッチボールした際、ボールを介して手に付いてしまい、その手で顔を触ってしまったのです。
続いてお母さんの場合、手に蛍光塗料が付いた双子がお母さんの顔を直接触ったので、蛍光塗料が付いてしまいました。
おばあちゃんも他の家族と同じく、お父さんが触った冷蔵庫に触れていたため、手には蛍光塗料が付いているはずなのですが、なぜかおばあちゃんだけが違う結果に。
「おばあちゃんはずっと水回りのところで、水で手を流されている状態でしたので、他の人たちに比べると接触している機会が少なかったかなと思われます」
「やはり自然と触る部分が多くて、特にテレビのリモコンですとか階段の手すり。そういったところに広がっているのが見えました」
「あと検証している中でお菓子を食べていたんですが、手を入れたお菓子の袋の中、こういったものの場合は粘膜に触れると感染する可能性があります」
おわりに
接触感染、怖いですね…
こまめに手を洗って予防しましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。