2020年9月20日(日)放送の『坂上&指原のつぶれない店』。
『リアル女半沢直樹のいるつぶれない店 倒産危機の老舗醤油メーカーを前代未聞のアイデアでV字回復した開発員』というテーマで放送されました。
醤油の概念を180度覆し、百貨店や有名食品セレクトショップで空前のヒットとなった『透明醤油』。
その透明醤油の開発者が、熊本の醤油会社『フンドーダイ』商品開発室の早田文子さん(35)です。
今年勤続13年目で、商品開発室のリーダーを任されています。
テレビで紹介された放送内容をまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
熊本県の醤油メーカー『フンドーダイ』とは
フンドーダイは昨年創業150周年を迎えた老舗醤油メーカーです。
会社がある熊本県は湧水が豊富な阿蘇山の麓に位置し、醤油会社がおよそ40社もある醤油処です。
刺身醤油などに使われる甘みが強い醤油が特徴で、中でもフンドーダイは「熊本に生まれれば必ず一度は口にする」と言われるほど地元では超有名なんです。
しかし近年は家庭の自炊離れや食習慣の変化により、醤油の需要が年々減少。
フンドーダイの売り上げも右肩下がりに。
自分を拾ってくれたフンドーダイに恩返し
そんなとき、新入社員としてフンドーダイに入社してきたのが早田さんでした。
大学卒業後に希望する就職先がなかなか見つからなかった早田さん、その中で唯一拾ってくれたのが醤油メーカーのフンドーダイだったんです。
「会社の色んな方に恩返ししたくてヒット商品を作りたかった」という早田さん。
そして早田さんは大学ノート24冊にも渡る研究で、ついにその想いを実現します。
1万本売れれば上出来といわれるこの会社で、早田さんが開発した透明醤油がなんと40万本超えという大ヒット。
会社を見事V字回復させたんです。
早田さんが透明醤油を開発したきっかけ
大学で食品加工を学んでいた早田さん、1年目から商品開発室に配属されました。
しかし、実際に働き始めてみると失敗続き。
そんな早田さんを救ってくれたのが、会社のベテラン社員の坂本さんでした。
斬新なアイデアを出す早田さんを可愛がってくれ、商品開発のイロハを叩き込んでくれました。
しかし10年経っても全国に知れ渡るヒット商品は作れませんでした。
そんな中、2016年に熊本を襲った『熊本地震』の影響で、周囲の醤油メーカーや取引先が次々と倒産。
2018年を迎えるころには老舗のフンドーダイも大ピンチに陥っていました。
社内では大規模なリストラも検討しなければならないような状況に。
しかし、醤油の派生商品はすでに市場に飽和状態でした。
早田さんがひらめいた画期的なアイデア
どうすれば売れる醤油を作れるのか頭を悩ませていたある日。
マーケティング調査のために訪れていた保育園で、園児がうまく醤油をさせずに服にこぼしてしまったんです。
この瞬間、早田さんは醤油の概念を覆す画期的なアイデアを思いつきます。
それが、衣類にこぼしても目立たない『透明醤油』。
早田さんは黒い醤油に“ある技術”を使うことで透明にすることに成功したんです。
透明醤油が想定外の業界で大反響に
そして透明醤油は想定外の業界で大反響を呼びます。
その業界とは…洋食業界。
新宿にあるイタリア料理『ピッツォランテ スパッカナポリ』の総料理長、鈴木シェフ。
スライスした鯛を透明醤油に漬け込んでカルパッチョにしているんだそう。
他にも醤油味の透明ジュレにしたり、泡立てれば醤油味のムースにも。
透明醤油は和食のイメージが強かった醤油の新たな可能性を生み出し、海外のマーケット開拓にも成功したんです。
1万本売れれば大ヒットと言われる中、なんと年間40万本もの売り上げるバカ売れ。
年々落ち込んでいたフンドーダイの売り上げもV字回復を見せたんです。
おわりに
フンドーダイの醤油、熊本生まれ熊本育ちの熊本県民の僕も小さい頃からずっと使い続けています。
でもこの開発秘話は今回初めて知りました…
恩を受けた相手に恩返ししたいという早田さんの感謝の気持ち、ぜひ見習いたいものです。
それにしても洋食業界でも使われているなんて意外でしたね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。