2018年9月16日(日)、熊本市で行われた藤崎宮秋季例大祭を見に行ってきました。
あの加藤清正公とも縁のある長い歴史を持つこのお祭り…
今回はこの藤崎宮秋季例大祭について書いていこうと思います。
藤崎宮秋季例大祭とは
▲『飾り馬』奉納の様子
『藤崎宮秋季例大祭』は、熊本市にある藤崎八旛宮で毎年秋に行われる歴史あるお祭りでです。
今年は2018年は9月13日~17日の5日間に渡って開催されました。
このお祭りの正式な名称は「藤崎八旛宮秋季例大祭」ですが、「馬追い」という愛称や、以前は「ボシタ祭り」という名前でも呼ばれていましたよ。
ー以下、引用
一千年以上の歴史をもつ藤崎八旛宮の例大祭は、昔より肥後国第一の大祭と称せられ、熊本の年中行事中最大のもので、長い歴史を通じて「放生会(ほうじょうえ)」「随兵(ずいびょう)」などと呼ばれて親しまれてきた。
放生会と呼ばれるのは、明治の神佛分離令で佛教行事が廃止されるまでは、藤崎宮でも放生会が執行されていたからで、今はその名のみをとどめている。随兵と称されるのは、御神幸(ごしんこう)にお供をする列の中に、大鎧を着用し鍬形の兜を戴き馬上豊かに采配を振る随兵頭と、これに従う百騎の甲冑(かっちゅう)武者、
更に長柄(ながえ)と称する槍を持った陣笠・陣羽織の士50人を指揮する裃(かみしも)・一文字笠の長柄頭、神幸奉行(みゆきぶぎょう)等の威風堂々とした武者行列の壮観を指したものである。朝の神幸を朝随兵(あさずいびょう)、夕の神幸を夕随兵(ゆうずいびょう)と称し、それぞれ出陣の構え、帰陣の備えを象ったものと伝えられている。
御神幸は卯の刻(午前6時)、御発輦(ごはつれん)。約20000名の人と70頭余の馬で行列を組み、市街の目抜き通りへ繰り出し、お旅所へ向かう。四基の御神輿(ごしんよ)を中心に粛々と進む神職や総代と白丁達、更に百騎の随兵と長柄の武者の列、この後に400年近く受け継がれている新町の獅子舞が、独特の楽を奏しながら伝統の舞を披露して進み、最後尾が呼び物の飾り馬である。
おびただしい数の馬と勢子(せこ)(馬を追う人)との集団が、肥後っ子の心意気を遺憾なく発揮して、次から次に威勢よく駆け抜けていく。
もともと飾り馬は、供奉(ぐぶ)神職が乗るための馬であったが、江戸時代には本宮と御旅所との距離が近かったので、乗馬せずに牽(ひき)馬として従えていた。そこで空いた鞍(くら)の上に装飾を施すようになり、それが次第に大型になって現在のような紅白または青黄などの色布で巻いた太輪の飾りとなった。
この馬は、藩政時代には細川藩の高禄の家から駿馬に足軽・中間をつけて提供し、定めの駈場で俊足を競わせたので、その見物で大層な賑わいを呈した。明治以降は飾り馬も町方から奉納されるようになり、現在は氏子崇敬者団体の奉納が70頭程にもなり年々盛大を極めている。
公式サイト:藤崎八旛宮
2018年のスケジュールは
・14日 飾馬飾卸
・15日 献幣祭
・16日 神幸行列(随兵行列)
・17日 宮遷式(御神輿から本殿へ)
という日程でした。
また、この期間は毎年交通規制も行われます。
特に随兵行列が行われる日は早朝から夜までほぼ終日規制されます。
今年は午前5時~午後10時まで藤崎宮一帯で交通規制が行われました。
朝夕の二回行われる随兵行列
▲水道町交差点を横切る奉納団体の勢子たち
例大祭の中でも特に見どころなのが随兵行列です。
あの加藤清正公が文禄・慶長の役の任務を終えて無事に帰還できたことを神前に感謝するために、みずから随兵頭となって兵を引き連れて藤崎宮の神幸式に参加したのが始まりと伝えられています。
2016年の熊本地震以降減っていた飾り馬奉納の随兵行列には、昨年より5団体多い70団体1万5千人が参加して、戦後最大の参加数になったそうですよ。
この藤崎宮秋季例大祭は、おてもやん総おどりで有名な毎年8月に開催される『火の国まつり』と並んで熊本の代表的なお祭りの一つとして知られています。
火の国まつりの記事はコチラ:【熊本】第41回 火の国まつり おてもやん総おどり
藤崎八旛宮について
藤崎八旛宮は熊本市中央区にある神社です。
935年に藤原純友の乱の追討と九州鎮護を目的として、石清水八幡宮から勧請(かんじょう:本社の祭神を他所で祀る際にその神の神霊を分けたもの)を受けて創建され、主祭神は応神天皇です。
昔はあの藤崎台球場のある熊本城西側にありましたが、1877年の西南戦争で焼失した後に現在の場所に再建されました。
1100年近くの歴史があるなんてすごいですよね。
ちなみに、八”幡“宮ではなくて八”旛“宮なのだそう!( ゚Д゚)
その藤崎八旛宮への熊本市外からのアクセスは路面電車が一番簡単です。
JR熊本駅、またはJR上熊本駅の乗り場から乗車して”水道町電停”下車。
そこから歩いておよそ15分ほどで到着しますよ。
夕随兵の飾り馬の映像
2018年9月16日(日)に撮影した夕随兵の様子です。
夕方~日が落ちた藤崎宮での飾り馬奉納の場面が映っています。
この記事のまとめ
・随兵行列は加藤清正の帰還を祝ったのが始まり
・藤崎八旛宮へのアクセスは路面電車がおすすめ
熊本でとても愛されている清正公(せいしょこ)さん。
数年前に『加藤清正公を大河ドラマの主人公に!』という運動に署名をしたんですが、未だになかなか実現しませんね…
NHKさん、いい加減お願いしますよ!(泣)
ここまで読んでいただきありがとうございました。