【たけしの家庭の医学】サウナで脳の血流を増やして認知症予防!自宅で温冷交代浴

体調改善

2019年10月15日(火)放送の『たけしの家庭の医学』。

『認知症を防ぐ生活習慣&スーパー食材を紹介』というテーマで放送されました。

今から6年後の2025年、全国の認知症患者は何人に達すると思いますか?

正解は…700万人!

驚くべき数の認知症患者が生まれてしまうと、厚生労働省は推計しているのです。

そして、もしあなたがそのとき65歳以上なら…確率的には5人に1人が認知症を患ってしまう計算になってしまうのです。

教えてくれるのは、大阪府吹田市にある国立循環器病研究センター脳神経内科部長の猪原匡史先生。

脳神経の専門医として多くの患者を救ってきた傍ら、循環器の異常と認知症の関係について長年にわたり研究。
また、日本神経学会が作る認知症の治療ガイドライン作成にも携わる、日本を代表する認知症研究の名医です。

放送内容をまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。

認知症のサインは『意欲の低下』

脳が老化し認知症を発症してしまうと、脳の組織全体が委縮してしまうんです。

これまで認知症の原因は、脳に溜まるアミロイドβという物質海馬と呼ばれる場所の萎縮などと言われてきましたが…

認知症の予防・改善のためにいま医学界で熱く注目されているのは、脳の中でも表面を覆っている部分である灰白質(かいはくしつ)

【猪原先生の解説】
「脳の機能を維持しているような場所がありますけど、神経細胞の塊ですね。それが薄くなるという事が機能の低下に繋がると

加齢などが原因で減り始めている人は、近い将来認知症を発症する可能性が高いと言われているのです。

では、どうやったら神経細胞が減っているかどうか分かるのでしょうか?

【猪原先生の解説】
身の危険・恐怖を感じたときの行動を見れば脳の神経細胞が減り始めているかどうか推測できます」

番組では、脳の老化が気になるという60~70代の男女9名に、脳の神経細胞が減っている人がいるかをお化け屋敷で検証。

その結果…9人の中で1人だけリタイアした田澤和恵さん(73歳)。

その後のMRI検査の結果、リタイアした田澤さんだけ脳の神経細胞が正常値よりおよそ12%も減少していたんです!

恐怖に対して『諦める・リタイアする』などの行動こそが、脳の神経細胞の減少と関係ある行動だったのです。
認知症の鍵を握る脳の神経細胞の塊、その中でも意欲ややる気などを司っている側坐核が特に減少しやすいため、身の危険や恐怖を感じたときすぐに諦めてリタイアしてしまうようになるのだといいます。

普段の生活でも、家事などをするのが億劫になってきたと感じる方は要注意!

神経細胞が減少し始めているかもしれません。

『リンゴ型』体型は認知症リスク大!

実は将来認知症になるリスクが高いかどうかは、体型を見れば分かるのです。

その体型とは…リンゴ型

【猪原先生の解説】
「リンゴ体型というのはお腹がポッコリ出ている体型のことです。つまりお腹にどれだけ内臓脂肪がたまっているか」
【内臓脂肪では】
サイトカインと呼ばれる炎症物資が作られ体内へ

・脳で真っ先に表面の神経細胞を攻撃

・神経細胞が減り認知症のリスクを高める

ひも1本チェック法

では、一体どのくらいのポッコリお腹だと認知症になりやすいと言えるのでしょうか?

それは…ヒップよりもウエストが大きい

【認知症になりやすい目安】
ウエスト÷ヒップ=男性1.0以上 女性0.9以上

また、自分のヒップサイズを知らなくても簡単にチェックできる方法があるんです。

【ひも1本チェック法のやり方】
1.ビニールひもを適当な長さに切る
2.お尻の一番大きい部分に巻き付けて結ぶ
3.ひもをお腹の上まで持ち上げる
→お腹をスルリと通ればセーフ
→お腹に引っかかればアウト

サウナで灰白質を増やし認知症を予防

2017年、サウナ大国フィンランドの大学で、およそ2千人を対象とした大規模な認知症研究が発表されました。

サウナに週4日以上入る人と、そうではない人を20年にわたり追跡調査。

認知症を発症したかどうかを徹底的に調べたのです。

その結果…サウナに週4日以上入る人はそうではない人たちに比べて、なんと!およそ66%も認知症の発症数が少ないことが判明したのです。
・サウナに入る

・脳の血流が増加し神経細胞を刺激

・神経細胞が常に活性化

・加齢による細胞の減少を食い止められた

ちなみに、どれほどサウナが脳の血流量のアップに効果的なのかという検証では…

【1秒間に頸動脈から脳に流れ込む血液の速さ】
・平常時…秒速61cm
・ウォーキング(10分)…秒速71cm
・41℃のお風呂(10分)…秒速130cm
・80℃のサウナ(10分)…秒速210cm

ウォーキングやお風呂に比べても、圧倒的に血流量がアップしていました。

温冷交代浴のやり方

『サウナの入り方によってはより効率よく脳の血流を上げ、神経細胞を活性化することができる』

そう語るのは、国際医療福祉大学教授の前田眞治先生。

前田先生は温泉やお風呂の入り方と健康の関係性について、長年研究を重ねてきたお風呂医療のエキスパート。

さらに、日本サウナスパ協会の理事も務め、日々サウナも研究を深めているのです。

【前田先生の解説】
「サウナで脳血流を上げるには、効率的に上げる方法があるんです」
【温冷交代浴のやり方】
1.80℃のサウナで5~10分温まる
2.併設されている水風呂に30秒入る
[POINT①]
サウナに入る前は水分をしっかり拭く
→濡れたままだと蒸発に時間がかかり体温が上がりにくくなる
[POINT②]
無理をして長く入らず汗ばむ程度を目安にする
[POINT③]
水風呂に入る時間は30秒、慣れないうちは肩までつかる必要はない
注意
※脱水予防のため水分補給はこまめに
※心臓病など循環器疾患をお持ちの方は医師にご相談ください
【前田先生の解説】
「水風呂に入ると収縮した血管が数秒ほどで、身体にこもった熱によって再びゆっくりと広がります」
「このとき、副交感神経のスイッチが入って脳がリラックスした状態になるんです」

このリラックスした状態が脳の神経細胞にとって重要なこと。

実は、神経細胞は『寝ているときなどリラックスしているときの方が活性化する』と考えられているからです。
【温冷交代浴の2つの効果】
①血管のポンプ機能を上げ脳の血流量を増やす
②脳をリラックスさせ神経細胞が活性化

自宅のお風呂でカンタン温冷交代浴

サウナが近くにない…という方のために、前田先生が自宅のお風呂を使った方法を教えてくれました。

【自宅のお風呂で温冷交代浴のやり方】
1.41~42℃のお湯におよそ15分つかり、少し汗をかく程度に身体を温める
2.30℃程度の低温シャワーを30秒ほど浴びる
3.これを2回繰り返す
注意
※脱水予防のため水分補給はこまめに
※心臓病など循環器疾患をお持ちの方は医師にご相談ください

温冷交代浴を1週間続けた結果…

お化け屋敷での検証で1人だけリタイアし、脳の神経細胞がおよそ12%も減少していたことが判明した田澤和恵さん(73歳)。

歳を重ねるごとにどんどんやる気が失せ、最近は特にすぐに諦めてしまうという田澤さん。

キッチンはコンロも見えないくらい物で溢れています。

もう10年もの間、片づけや掃除をする気が起きず要らない物がたまり続けているんだそう。

さらに、キッチンですることといえばお皿を洗う程度で、最近では料理もあまりしなくなったのだとか。

まさに、神経細胞の減少によってやる気が無くなっている状態です。

番組では田澤さんに1週間サウナで温冷交代浴を実践してもらい、どれだけ脳の血流量が改善するのかを検証しました。

そして1週間後、田澤さんの平常時の血流を検証してみると…

【田澤さんの平常時の血流の速さ】
検証前…秒速41cm
検証後…秒速51.1cm
※70代の基準値…秒速47~69cm

確実に血流量は上昇し、同年代の基準値に達していました!

そして検証の最終日の夜、要らないものがうず高く積みあがったままのキッチンに現れると…

やおら、キッチンの上を片づけ始めたのです。

10年以上もほったらかしたまり続けていた物をゴミ袋へポイ。

こうして長年放置してきた物を、次々捨てていくこと1時間。

すでにやる気も出始めてきた田澤さん。

これもサウナの温冷交代浴による神経細胞の活性化のおかげなのでしょうか。

【猪原先生の解説】
「1週間のサウナの利用で、そこまで数値が変わるのかというのは驚きです」
「長期的にこれを続けないといけないですね。それがひいては脳の機能の維持に繋がるというふうには解釈できますね」

スーパー食材『シークヮーサー』で認知症予防

シークヮーサーなどに含まれる成分ノビレチンも、認知症予防に効果的なんだそうです。

実が青いシークヮーサーの方がノビレチンの含有量が豊富で、そのおよそ9割が皮に含まれているんだとか。

効果的に摂取するならシークヮーサージュースがおススメ!

おわりに

温冷交代浴とシークヮーサー、覚えておきたいですね。

ここまで読んでいただきありがとうございました。


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