2019年6月1日(土)放送の『世界が驚いたニッポン!スゴ~イデスネ!!視察団』。
『綾小路きみまろが外国人と学ぶ 神社・お寺で使えるお参り作法』というテーマで放送されました。
今日本の神社やお寺にはには海外からのお客様がたくさん来ていますけども、お参りの仕方を聞かれた時にはサッとお手本を見せてあげたいですよね!
ということできみまろさんが外国人と一緒に神社とお寺へ。
知っておけばより楽しめる美しい作法と、話したくなる雑学を伝授してもらいました。
放送内容をまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
神社のお参り作法
訪れたのは、東京杉並にある1603年建立の大宮八幡宮。
子育てや安産祈願で有名な950年以上の歴史を持つ神社です。
案内役は大宮八幡宮禰宜(ねぎ)の額賀大康さんです。
①『鳥居からの入り方』
「英語圏人に説明するときは『Torii Gate』(トリイ ゲート)というのが一般的」
「要するに門なんだと。ただ、ここから中は神聖なところなんだよと。そういう境目でもあるわけですね」
「真ん中っていうのは実は大事な場所でして」
「進む時は神様に向かって左側から」
こちらでは神社の中に向かって、鳥居の左端を歩くのが良いとされているそうです。
神社では鳥居や参道の真ん中は『正中(せいちゅう)』と呼ばれ神様の通り道と言われるため、真ん中を避けるのが一般的。
こちらでは神道の作法に従って左側に寄って、入る前に一礼してから進むのが良いとされています。
②『灯ろう』デザインの意味
「これ鹿でしょうね。鹿っていうのは神様の使いであるということを聞いたことがありますね」
③『手水舎』でのお清め
手水舎(てみずしゃ)は身体を清めるために穢れを取るために、水に清めるという意味があるそうです。
※神社によって呼び方が異なります
「禊(みそぎ)のかわりですね」
②次に持ち替えて右手を清める
③もう一度持ち替えて、左手に水を取って口を軽くすすぐ
④口に水を運んだ左手を清める
⑤最後にひしゃくを立てて残った水で柄を清める
・最初に柄杓に汲んだ一杯の水で行う
柄杓に入る水の1/5ずつをつかう目途にすれば5つの手順を美しくこなせるんだそう。
④『砂利』を敷く大事な意味
「ここの神社では元々は全部砂利だったんだと思います。玉砂利といいます」
「一歩一歩玉砂利を踏みしめながら、その音を聞きながら心を鎮めて、そして神様の前へ出ていくということもよく言われます」
⑤拝礼する時の『手の形』
神社の拝礼では一般的に『1.二礼 2.二拍手 3.一礼』が基本作法とされていますが、この柏手の打ち方に美しい作法を行うコツがあるんだとか。
「手を合わせて関節ひとつ分くらい右手を下げるわけですね」
「そしてだいたい肩幅くらいに開いて二回、そして戻します」
・右手を少し下げる
これは古くからのならわしとのことですが、一説には『手をずらした方がより良い音が出るから』だと言われているそうです。
⑥『御朱印』の本来の意味
「これは『大宮八幡宮』、この神社のお名前ですね。それからこの『奉拝』と書いてありますけれども、拝み奉るというね。そして今日の日付ということで」
「要するにお参りされた証ということになるわけです」
『お参りした証』なので、御朱印を頂くタイミングは一連の参拝を終えてからが良いとされているそうです。
⑦『帰る時』に必要な注意
「帰られる時も神様に感謝の気持ちを込めて行くという」
「私どもは作法で進む時は左側から『進左(しんさ)』、そして退く時は『退右(たいう)』という」
※神社によって異なります
こちらでは神社の中に向かって鳥居の右端を歩いて出るのが良いとされているそうです。
鳥居から出た後は神様への感謝を込めて一礼することもお忘れなく。
お寺のお参り作法
次に訪れたのは、東京中野にある1586年建立の新井山梅照院。
別名”新井薬師”の名で親しまれています。
案内役は新井薬師職員の吉川正行さんです。
⑧『山門』からの入り方
神社では鳥居から入る時、歩く場所にポイントがありましたが…
「神社さんだと『真ん中を通ってはいけない』というのがありましたけど、お寺ですと真ん中も通って頂いて構いませんので」
「どこを通っても決まりはございませんので」
「まず山門の前で一礼をして頂いて」
「敷居というのがお寺にはございまして。『仏様の世界』が奥にありまして、外は『俗世間』一般の世界ですので」
お寺の入り口にあたる山門、門の敷居には仏様の世界との結界の役割があると言われています。
※宗派によって異なる場合があります
「ここで言えば山門のこの提灯の下あたりを線として頂くと、そちらをまたいで頂いて」
山門の敷居は和室での基本作法と同様、踏まずにまたぐのが作法。
新井薬師の山門に敷居自体はありませんが、本来なら門扉の敷居になるであろう部分を目安にまたぐと良いそうです。
⑨『香炉』の意味と使い方
そしてお寺では本堂をお参りする前にやっておいた方が良いことがあります。
そこには意外な雑学もありました。
「こちら『香炉』と言うんですけども、何をする場所かご存知でしょうか?」
「本来は最初にお線香を立てて、自分自身を清めてから参拝をするというのが一番正しい方法ですので」
「煙を自分自身にあてて頂いて構いません」
神社にはないお寺独特のものですが、実はこのお香の煙にこんな意味も…
「香食(こうじき)という言葉があるんですけども、『仏様の一番のごちそう』という意味でおもてなしの意味がございますので」
⑩神社と異なる『参拝』手順
神社では二礼二拍手一礼が基本作法でしたが、お寺ではここに違いがありました。
「お寺ですので神社とは違って手を叩かなくて構いません」
「お寺では右手が仏様、左手が私たちということで手を合わすことで『仏様と私たちは一体である』と」
「合掌ということが一番大事なことですので手を合わす」
神社と違い柏手を打つのではなく、静かに合掌して礼をするのがお寺での作法とのこと。
⑪『おさい銭』のタイミング
神社でおさい銭を入れるのは拝礼の最初が良いとされていますが…
「目の前で一礼して頂いて、おさい銭を入れて頂いて、手を合わせて。この際にお願い事を思いながら手を合わせて頂いて」
②おさい銭
③合掌一礼・願い事
「金額は決まりはございませんので」
「よく語呂合わせで入れる方がいらっしゃいまして」
「気になる方はそういうことをされますけども、決まりはないのでいくらでも」
・5円玉…ご縁があるように
・50円玉…五十に縁があるように
・10円玉…縁が遠くなる
・500円玉…それ以上の効果(硬貨)がない
⑫『おみくじ』を引いた後は?
おみくじにはこんな考え方もあります。
「今では悪い(おみくじの)ものを結ぶというのが習慣化されていまして」
「元々は杉の木と松の木に結んでいたんです」
・良いくじ→松の木『良いことがくるのを待つ』
おわりに
日本人の僕でも知らなかったことが結構あって勉強になりました。
ぜひ参考にしてみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。