熊本市西区の本妙寺で行われた「頓写会」に行ってきました。
あの熊本城を築いた加藤清正公ゆかりの本妙寺で執り行われた夏の風物詩。
今回はその「頓写会」について書きたいと思います。
本妙寺の「頓写会」とは?
▲写経奉納の様子
「頓写会(とんしゃえ)」は肥後熊本藩の初代藩主・加藤清正公の菩提寺である本妙寺で、清正公が没した翌年の一周忌に当たる1612年に追善供養の目的で始まりました。
毎年夏の清正公の命日前夜である7月23日に行われ、今年でなんと408回目を迎えます!
す、すごい・・・(笑)
頓写会の「頓」には「すみやかに・にわかに」という意味があり、『清正公の三回忌に全山の僧侶たちが法華経の一部八巻二十八品の6万9384文字を一夜にして写経した』ことが頓写会の名前の由来とされています。
一般人も参加できる「一文字写経」
▲「一文字写経」会場の大本堂
「一文字写経」とは約7万字ある法華経の中から指定された一文字を写経することで、受付で写経料を納めれば誰でも参加することが出来ます。
本妙寺の「頓写絵」は、3月に行われる「桜灯籠」と並んで本妙寺の二大風物詩として有名です。
「桜灯籠」の記事はコチラ:夜桜と灯籠の静かな出会い 本妙寺 第16回 桜灯籠
残念ながら今年も熊本地震の影響で参道入り口の仁王門が通行止めのため、昨年に続いて露店の出店はありませんでした。
頓写納経行列の映像
日蓮宗の僧侶や信者の方たちが写経を持って大本堂を出発し、胸突雁木(むなつきがんぎ)と呼ばれる石段を上がっていく「頓写納経行列」の様子です。
午後7時半の鐘の音を合図に、うちわ太鼓を叩き念仏を唱えながら厳かに廟に向かいます。
この記事のまとめ
・名前の由来は「速やかに写経した」という意味から
・「一文字写経」は誰でも参加可能!
2016年の熊本地震による被害で石段にある石灯籠も大半が倒壊したままだったりと、まだまだ大地震の爪痕が色濃く残る本妙寺・・・
無事に復興が終わり、またたくさんの露店で賑わう「頓写会」の姿が見たいですね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。