・プログラミングの職業訓練でどんな資格が取れるのか知りたい
・プログラミングの職業訓練を修了したあとの活用法を知りたい
これらの疑問に答えます。
職業訓練とは、雇用保険の加入者が失業した場合に毎月給付金を頂きながら、再就職を目指してさまざまなスキルを習得する制度です。
プログラミングの職業訓練を修了したあとの活用法として、結論から言うと『副業として利用すること』。
今回は、僕がプログラミングの職業訓練を6ヶ月間受講してみて、実際に体験したことや分かったことについて書いていこうと思います。
プログラミングの職業訓練に申し込んだきっかけ
僕は長い期間、コンビニエンスストアの夜勤で働いていました。
その後に会社都合で失業してしまいますが、実はそれまでハローワークを一度も訪れたことがなかったんです。
ハローワークに行くのも初めて、もちろん職業訓練という存在もろくに知らないような状態。
雇用保険受給の手続きをなんとか済ませてほっと一息…する暇もなく、生きていくためにこれからの仕事をどうするのか考えなくてはいけません。
そこで、ハローワークの中にある職業相談の窓口に行ってみることに。
実は窓口の相談員の方と話してみるまで、次にどんな業種・職種のどんな仕事をやりたいのか一切考えていなかったんですね…(笑)
資格と言えば自動車の免許ぐらいしか持っていなかった当時、自分には一体何ができるのかを全く思い浮かべることができていませんでした。
そのとき僕の担当になっていただいた相談員のおば、お姉さんからの『この際だから職業訓練を受けてみない?』という提案に、素直に従うことにしたんです。
一定の条件をクリアした離職者が職業訓練に合格すると、無料で訓練を受けられる以外にも各種手当(基本、受講、通所)が支給されるということも教えてもらえたので。
そして、相談員の方から受け取った実施中の訓練一覧の中で、僕の目に留まったものに『Webデザイナー』と『プログラマー』の2つがありました。
三か月という期間の訓練が多い中で、どちらも半年間というそこそこの期間の訓練。
ただ、相談員の方から「Webデザイナーの方は20代前半の若い子たちばかりですよ」というようなことを言われて、正直たじろいでしまいました(笑)
そこで、消去法で残ったプログラミングの職業訓練の方を選んだという流れです。
プログラミングの職業訓練の面接に合格するには
毎月決まったお金を貰いながら受講することができるハローワークの職業訓練ですが、雇用保険の給付金を貰いつつ通うためにはいくつかの条件があります。
・雇用保険の給付日数が既定の日数以上残っていること
前回職業訓練を受けてから一年以内に、再び職業訓練を受けることはできません。
また、一度受けた職業訓練と同じ訓練も受けることができません。
さらに、これらの条件をクリアした人なら誰でも訓練を受けられるというわけではなく、それぞれの訓練に対して決められた枠があり、訓練の開始前には面接などでの選考もあります。
その選考を通過しやすい優先順位というものもあり、
などです。
また、受講予定の訓練の面接の前には、実際に訓練の様子が見られる見学会も開催されます。
お目当ての訓練がどんな雰囲気なのかを知っておくためにも、なるべく見学会への参加をおススメします。
僕の場合は締め切りギリギリでの申請だったので、残念ながら見学会はとっくに終了していましたが…(泣)
さて、職業訓練の申し込み後には実際に訓練を受ける施設で面接と筆記試験がありました。
服装もみんなスーツ着用、こうして見ると就職の面接とほぼ同じですね。
僕が応募した訓練の筆記試験では、主に漢字の読み書き問題や計算問題などが出題されました。
面接では『なぜこの訓練を受けたいのか、訓練を次の就職にどう生かしたいのか?』などの質問が、その訓練を担当する講師の人たちから尋ねられます。
職業訓練の最大の目的は『再就職』。
訓練の途中でも再就職が決まれば、すぐに退所という流れになります。
例外として、訓練が終了間近で再就職予定先の企業が訓練の継続にOKを出している場合は可能な場合もあります。
晴れて職業訓練の面接をパスして入所が決まった後は、開始日の前日にハローワークに出向いて、所長から『受講指示』というものを受けなければなりません。
そこまでクリアして初めて、念願の訓練がスタートします。
プログラミングの職業訓練校での1日の流れ
職業訓練の訓練生にはいろいろな人たちがいました。
前職が看護師の人、事務職の人、営業マン、大学を卒業したばかりの子、そしてニートだった人まで。
年齢も20代前半から40代半ばぐらいまでの、本当にいろいろなバックグラウンドを持った方々が集まっていました。
僕が受講したプログラミングのクラスは全部で20人。
男女比の割合としては、男性の方が圧倒的に多かったです。
その後にみんなと仲良くなってから話を聞いたところ、「今回で4度目の職業訓練です!」なんて強者もいましたよ汗
職業訓練の朝はみんなでラジオ体操をやることから始まります。
基本的に屋外で行われるので数分前には教室から出て外に向かいます。
その後、教室に戻ってその日に出された新しい求人情報が講師から訓練生に伝えられます。
それから一日の訓練がスタート。
職業訓練では毎日規則正しい生活を送ることができるので、離職してだらけた日々を過ごしている人なら、再就職前にきちんとした生活習慣を取り戻すこともできますよ。
また、定期的に施設内でオリエンテーションや企業との面接会も行われます。
そこで就職が決定した人も結構いました。
訓練校はハローワークとも連携しているので、施設内のパソコン検索でいつでもハローワークと同じ求人情報を調べることもできます。
『プログラミングの職業訓練を受けたので、訓練修了後の再就職先も必ずプログラミング関連の仕事でなければならない』
という決まりは特にありません。
再就職という目的のために特化しているのが職業訓練の特徴です。
プログラミングの職業訓練で取得できる資格
プログラミング言語にもさまざまな種類がありますが、僕が受講した職業訓練では
・C言語
・PHP
・HTML
・CSS
などの言語を学びました。
※厳密にはHTMLはマークアップ言語、CSSはスタイルシート言語になります。
メインに学ぶプログラミング言語はJavaだったりRubyだったりと、受講する訓練によって変わってきます。
また、資格としては『株式会社サーティファイ』が実施する
・Webクリエイター能力認定試験
の2つの資格を取得することができました。
どちらの資格もその道で食べていくには物足りないようなスキルです。
しかし、少なくとも『0→1:全く知らなかったレベルから少しかじった程度』ぐらいのレベルにはなれたと感じています。
後はそこから伸ばすかどうかは本人次第。
wordpressでのHTMLやCSSの編集作業もそうですが、プログラミングはたった一カ所一字違っているだけで、正しく動作しないどころか致命的なバグが発生して大変な事態になってしまう可能性があります。
少しの間違いも許されない世界なんです。
なので、プログラミングの知識とは別に、訓練を通してものごとをしっかりと観察する注意深さも養われたと感じています
気になる訓練生の就職先ですが、やはり地元熊本の企業が多かった印象ですが、中には東京の企業に決まったっていう子もいました。
また、前職と同じ職種に戻る人や、最後まで再就職先が決まらないまま修了を迎えてしまった人も…(笑)
プログラミングの職業訓練の活用法
2020年から小学校でのプログラミング教育の必修化が決まりましたね。
仕事として使う使わないにかかわらず、この時期にプログラミングを学ぶことができたことはちょうどいいタイミングだったと思っています。
これからの時代、基本的な知識としてプログラミングの初歩を学んでおくと、自然と論理的な考え方が身に付くというメリットもあります。
確実に言えることは、この職業訓練を受けていなければWordPressをあれこれカスタマイズしながらブログをやっている今の僕は、間違いなくここにはいなかっただろうということ。
無理にプログラミングの仕事を本業にしなくても、身に付けた知識を生かして僕のように副業に活用してブログを始めるという手もありますよ♪
実際、副業のために自分が知りたかった部分だけを学んだら、その後すぐにそれまで働いていた元の職種に再就職して訓練を抜けた人もいました。
本業として就職するための足掛かりにするもよし、副業のための知識の習得と割り切るもよし。
『再就職するために利用出来るものはどんどん利用してやる』というように、積極的に学ぼうとする自発的な人にとっては、とてもいい制度だと僕は思います。
職業訓練に限らずどんな物事に対しても当てはまりますが、それを活かすのも殺すのも結局は『自分自身がどれだけ目的意識をもって取り組むことができたのか』っていうことなんですよね。
訓練が終わった後も自宅などで自主的にどんどん勉強を続けていけばそれだけどんどん上達も早くなる。
逆に、講師の話すらろくに聞かずにテキトーに受けていれば身に付くはずの知識も身に付かないまま。
真剣に取り組めばそれだけ学びも多く、なんとなくならそれなりの結果に落ち着く、何事についてもそうですね。
ちなみに職業訓練の最後の日、それまでの充実した訓練の日々を思い出して何度も何度も施設を振り返り、帰りの電車の中で我慢しきれず泣いていました。
マスクをしていたのですが他の乗客の人たちには気付かれていたと思います(笑)
プログラミングの職業訓練のまとめ
・プログラミングの学習は論理的思考を鍛えるのに最適
・訓練中に取得できる資格はあくまでも入り口
・訓練の内容を生かすも殺すもその後の本人次第
「ずっとフリーターを続けてきて、これといった資格を持っていない」という僕のような人であれば、手当を受けながら通えるプログラミングの職業訓練はメリットしかありません。
あなたが失業したときの選択肢の1つとして『ハローワークの職業訓練』をぜひ加えてみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。